釣割

釣魚図鑑

クロイシモチ

スズキ目 テンジクダイ科

神奈川県・長崎県以南及び台湾、南シナ海に分布し、内湾の砂泥底や転石のある砂地、タイヤの中など人工物の近くに生息する。投げ釣りやイカダ釣りなどでよく釣れる。主に魚類やエビ、カニ、イカなどの甲殻類を捕食し、群れを作らずに、単独あるいはペアで行動する。メスが産卵する卵の数は2万粒にも及び、この卵をオスが口の中で育てる。口内保育の際には、オスが口の中の海水を新鮮なものに入れ替えながら、卵を洗う様子が見られる。卵が孵化し、オスが幼魚を放流するまでの期間は大体1~2週間ほどで、この間卵を育てるオスは飲まず食わずで卵を守っている。刺し身や干物などの食用にされることもある。

形態

体には丸みがあり、体高がやや高い側扁型。体色は黒色あるいは暗褐色、個体差があるが、稀に黄色に近いこともある。クロイシモチの尾びれは透明で形は丸く、腹ビレは暗褐色が特に濃い。不明瞭ではあるが、体に複数の黒の横帯や尾柄に黒の斑が見られる場合もある。頭部が大きく、体長はテンジクダイ科としては大きく10cm程度になり、大きいものだと15cmにまで成長する。幼魚は、体色が全体的に黄色いクロイシモチもいる。

食味

白身魚でクセや臭みがなく、身は柔らかく旨味がある。刺身で食すとソフトな歯ごたえと、ちょうど良い粘質感を感じることができる。典型的な白身魚のような食味でどんな料理にも合うが、小型の魚種なので一匹からいくつかの調理をするのは難しい。その他にも唐揚げや干物、ムニエルや煮付けにして食べるのも良いが、骨がかたく小骨も多いので、食べる際には十分注意が必要である。早い段階で血抜き処理が行われていないクロイシモチの鮮度は落ちるのがとても早いため、釣りでクロイシモチに出会った際は、素早く血抜き処理をし、鮮度を保つようにするのが好ましい。鮮度が落ちるのが早いのは、身に水分が多く含まれているということも関係している。

釣種

磯,投げ,防波堤,海釣り公園

釣場

沖合,内湾,岩礁,防波堤

生息域

南日本,東シナ海