釣割

釣魚図鑑

カツオ

スズキ目 サバ科

カツオは、世界中の温帯から熱帯に広く分布する。日本でも北海道南部の太平洋岸でふつうに見られるが、日本海にはあまり入らない。紡錘形をした独特の体で海の表層近くを高速遊泳する。外敵に襲われたときなど、逃げるスピードは時速100kmに達するともいわれている。カツオは非常に成長の早い魚で、1歳で全長40㎝、2歳で60㎝、4歳で80㎝近くになる。稚魚のあいだは小さな甲殻類やイカ類を捕食しており、成長すると、イワシ類を捕食する。そのイワシを追いかけて温帯から熱帯域を群れで広く回遊している。2月~8月頃ぐらいまで北上を続け、9月になり水温が下がってきた頃から南下を始める。カツオは初夏に漁獲されるカツオを「上りガツオ」、秋に南下してくるカツオを「下りガツオ」や「戻りガツオ」と呼ぶ。カツオの産卵は水温がおよそ24度以上の温かい海で行われる。1回の産卵で卵を10万~200万粒産む。卵は2日ほどで孵化するが、そのうちの1%ほどしか成魚になれない。マグロと同じようにカツオも泳いでいないと死んでしまう魚である。これは他の魚類はエラを自分で動かして息をするのに対して、カツオやマグロは自分でエラ蓋を動かせないため、止まると窒息死してしまうという体の構造をしているからである。そのためカツオやマグロは口から酸素を含んだ新鮮な水をエラに流し込み、息をしている。

形態

体の形は典型的な紡錘形で丸みがあり、水の抵抗をより減らすために、背ビレはたたんだ時に体の中に納まるようになっている。体色は背側が濃い青色で腹側が銀白色。興奮した状態になっている際は横縞の線が何本も現れる。このためにスジガツオとも呼ばれる。私達がよく目にするカツオの縦縞の模様は、水揚げ後のカツオが死んだ状態のときに出る死に形相である。カツオの鱗は胸ビレの先辺りから前の方にだけあり、硬い鱗がしっかりと付いている。生魚の体長は大きいもので1.1mほどにもなるが、一般的には40cm~60cmほどの大きさである。カツオの仲間であるスマガツオは体長が1mまで達するという点と、背側に黒い帯のような模様があるという点でカツオと見分けることができる。カツオの稚魚は、頭が大きく吻(ふん:口のまわり)が長く突き出し、口裂が大きく体長の4分の1ほどまでに達する。

食味

カツオの身は、赤身でエキス分が多く、濃厚な味がする。新鮮なものは脂のノリも良く旨味もあるので刺し身が絶品。三重県では、漬けにしたカツオの身を寿司飯と合わせた手こね寿司が郷土料理として人気がある。カツオといえば「カツオのたたき」が定番料理であり、有名なのは高知県土佐のカツオの藁焼きである。秋の大きなカツオの背の部分を強火で一気に炙り、ネギやにんにく、香辛野菜の上からポン酢をかけて食べると刺し身とは違ったカツオを楽しめる。また、焼く前に振り塩をしてから強火で一気に炙り、すだちなどの柑橘類をかけて食べる「塩たたき」もお勧めである。その他にも、なめろうや、幽庵焼き、お吸い物、煮物など様々な料理で楽しむことができる。さらに、カツオは加工品としても多様に使用されており、代表的なカツオ節や、缶詰、内臓を塩辛にした「酒盗」、佃煮など多岐に渡る。南紀では、鮮度がよく身の食感がむっちりしているものを特に「もちガツオ」と呼んで珍重する。

釣種

釣り船,ソルトウォータールアーフィッシング

釣場

砂地,岩礁

生息域

南日本,北日本,日本海,東シナ海 ,琉球列島