釣割

釣魚図鑑

キジハタ

スズキ目 ハタ科

青森県以南の日本各地の沿岸に広く分布し、朝鮮半島の南部や、中国、台湾などにも生息している。特に日本海側や瀬戸内海に多く、水深の浅い沿岸の岩礁域、砂底の混じっている場所を好んで棲んでいる。日中は洞窟や岩の陰に潜んで身を隠し、早朝や夕方になるとエサを求めて回遊する夜行性の魚である。さまざまな生物(多毛類、二枚貝類、節足動物など)を食べるが、主食はエビやカニなどの甲殻類で、特にカニを好んで食べている。通常3年で25cm、4年で30cm程度に成長する。産まれた時は雌として産まれ、大きく成長すると雄に転換する「雌性先熟」の魚である。転換する時期は、全長40cm程度に成長した時である。産卵は初夏(7月~8月)に行う。関西では「アコウ」の呼び名で特に珍重されている。ハタ科の中では中型の魚だが、引く力が強いので、釣り人の中では人気がある。

形態

比較的多く見られるのは全長30cmほどのものだが、最大で60cmまで達する。体は少し長細く側扁している。茶色っぽい褐色の体色に赤みを帯びた斑点が体側に無数に散らばっている。体側にはやや斜めになった縦縞もある。各ヒレは黄色みが強く、背ビレの付け根に大きな黒い斑点が一つあるが、成熟したキジハタのものは、はっきりしないものも多い。キジハタと同じ属種のノミノクチによく似ているが、ノミノクチは斑紋が暗い赤色である点から見分けることができる。

食味

旨味と甘味があり、淡白でクセのない上質な白身の魚で、刺し身で食べると絶品。また、お寿司のネタとしても大変人気。キジハタの顎にはゼラチン質の部分があり、身と皮の間の層はなめらかな舌触りである。アラからも良質の出汁が取れるので、頭や中骨はアラ汁やお吸い物で食べると美味しい。その他にも煮付けや酒蒸し、唐揚げなどにしても美味しく食べられる。市場で流通はしているが、料亭や寿司屋が買うため、スーパーなどで買うことはほとんどできない。旬の時期は夏。

釣種

釣り船,磯,投げ,防波堤,海釣り公園,筏・カセ,ボート,ソルトウォータールアーフィッシング

釣場

沖合,内湾,岩礁,防波堤

生息域

南日本,北日本,日本海,瀬戸内海,東シナ海