釣割

最新攻略コラム

2016年6月2日

アユを救う魚道づくり

6月、各河川ではアユの友釣りが解禁を迎えました。
 
早いもので、もうアユのシーズンがはじまりますね。
 
我が家は大阪府南部の羽曳野市に住んでいるのですが、地元を流れる一級河川の石川まで、大阪湾からアユが遡上しているときいて、驚きました。
 
大和川にアユがいることは何度か耳にしたことがありますが、まさか地元の石川まで、大阪湾からのぼってきているとは、うれしいニュースです。
 
石川は毎週末遊びに行く地元の川ですが、河川敷でキャッチボールをしたり、テニスの練習をしたりと、我が家にとっては、近所の公園みたいな所です。
 
ただアユは見なかったものの、魚はたくさんいて、我が家で飼っているドンコやコイなどは、石川や用水路でガサガサして捕獲した魚たちです。
 
まさかアユもいるなんて…。

石川流域の富田林市にある大阪府立富田林高校の科学部は、石川にアユを呼び戻すための魚道づくりの活動を進めていて、このほど実験的に仮設の魚道を作る土嚢を積み上げるボランティアを募集していたので、ぜひお手伝いしたいと、子供たちと申し込みをしました。
 
予定では二日間かけて仮設魚道の1000個の土嚢を積む予定だったのですが、翌日が大荒れ暴風雨の予報が出たため、急きょ1日に作業が短縮され完工となり、我々が申し込んだ二日目は残念ながら中止。
 
土嚢積み上げ作業には、参加することができませんでした…。
 
作業はお手伝いできませんでしたが、出来上がった仮設の魚道とアユを見たいと気になって、数日後、石川へかけました。

こちらが土嚢でできた魚道です。
 
富田林高校の生徒と科学部の石川先生が魚道のそばでカメラをかまえて遡上するアユの記録におさめようと観察されていました。
 
魚道づくりのボランティアの二日目に応募したけれど、天候悪化で参加できなかったことを告げると、ありがとうございますと答えてくださり、いろいろと教えてくれました。
 
ボランティアの手でくみ上げた土嚢は翌日からの大雨による増水で数日後に崩壊、流失してしまったこと、このままでは終われないと、河川事務所や科学部OBなどの協力で、再度チャレンジして、改良のすえ、新たな魚道を積み上げたそうです。
 
「大阪湾から大和川、そして石川までは大きな堰堤がないので、アユがのぼってこれるんですよ。数年前は試験的に大和川で友釣りをしてもらたのですが、1時間ほどで5,6尾釣れましたよ!今は大和川には、友釣りできるくらいの、たくさんのアユがいてますよ!」と大変興味深いお話をしてくれました。
 
石川が合流する大和川にアユがいるというのは、何年か前に聞いたことがあります。
 
大和川は大阪湾に直結するので、下流域では多少遡上もあるのかなと思っていました。
 
かつて全国で2番目に汚い川だった歴史がある河川ですから、ずいぶんと河川環境もよくなってたくさんアユが遡上しているなんて嬉しい限りです。
 
ほとんど堰堤のない大和川をへて石川に上った鮎の行く手を阻むのが、この松井井堰です。
 
しばらく見ていると、何度も登ろうとジャンプする小さなアユが見えました。
 
しかしながら、アユの跳躍よりもはるかに高い堰堤が壁となり、か細い小鮎は翻って流れに呑まれてしまいます。
 
遺伝子に刻まれた宿命でしょうか、何度失敗しても、堰堤を駆け上ろうとするアユを見ていると、なんだかかわいそうになってきます…。
 
小一時間ほど、先生たちと魚道を観察したのですが、人の気配があることもあり、土嚢の魚道からアユが警戒して、沖に離れているようだと先生。
 
人の気配がない朝夕に、うまく魚道を伝って登ってほしい!
 
がんばれ~と思いながら、帰ってきました。

後日、富田林高校のHPで活動報告を拝見したら、観測の結果、1時間で14尾のアユの遡上が確認できたそうです!
 
テントを持ちこんで泊まり込みで、地道な作業とデータの収集おつかれさまでした。
 
よい調査結果と成果が得られてよかったです。
 
今後もこのような取り組みを続けながら、河川改修などでの魚道設置を訴えていきたい、そのためにもいろいろな試みをして、効果を検証し、実績を重ねたいと小川先生が話してくださいました。
 
中1になった娘は小学校6年の夏休みの自由研究をアユの生態をテーマにしたことがあり、ここまで大阪湾からアユがのぼってくることに感動して、とても興味深く活動を見ていました。
 
ワンドのところに死んだ魚を娘が見つけて救い上げると、よく見ると、力尽きたアユでした。
 
かわいそうな姿になっていましたが、ひたすら上流を目指す長い旅をしたアユの生命力に感動を覚えます…。

また来年も活動があれば、ぜひ親子で参加して、石川にアユを呼び戻す一助ができればうれしいなあと思いました。
 
いつの日か、近所の川でアユ釣りができたら、なんて光景を夢見てしまいました…。